夢を授かる
夢を授かることは
夢を観た人の心模様
夢を観た人のお身体の状態
夢を観た人の魂の成熟度合い
この全てが在り、その日そのタイミングに授かる夢の意味があります。
夢を授かり、授かった夢から毎日をどう生きるか
これは夢を観た人の生きるセンスが現れていきます。
夢の概念
【各国での概念】
古代ギリシャでは夢には送り手がおり、その主はゼウスであると説いた。そして夢判断師という存在があり、あらゆる見地から夢を読み解き、読み解いたものを人生を生きる指針としていた。
ネイティブアメリカンの一族は毎朝家族で夢について話し合い、夢から得たビジョンなどを神聖な啓示として扱った。
マレーシアのセノイ族は夢を中心においた暮らしをしており、毎朝、夢を家族で話し合い、日中も村民と夢を分かち合うことが習慣となっている。セノイ族は夢と共に能動的に生きることにより、ごく自然な形で無意識と意識が統合されている種族である。
アリストテレスは早くから夢を心理学の対象とし、人が眠っている時の心の活動と定義している。また夢を人間の魂の働き、神性の産物とした。
【日本での概念】
日本では夢を御神仏や精霊など自然界の神様、御先祖様からの授かりものとして捉えてきた歴史がある。
夢は夜や黄泉の国と深い繋がりがあり、ギリシャの夢判断師のような存在はいなかったものの、その様の働きは陰陽師が行っていたという。
現在では夢占いや深層心理であるとか、無意識の自分からのサイン、ハイヤーセルフからのメッセージ、予知や警告として捉えるもの、神様からの啓示、夢に意味はないなど様々な概念がある。
心身魂と夢
眠っている間が魂の創る時間だとしたら
眠っている間の出来事を起きている時間に現していくとき
心と身体と魂がごく自然に繋がっていきます。
人は霊性の高い夢を授からなくなったので自己の魂と離れ
意識的に夢を持つようになったという古代の夢の歴史がありますが
本来は夢を持って意識的にどこかに向かわなくても
「夢によって次々とインスピレーションや人生へのヒントが送られてくる」
そう夢を捉えて生きていた時代があります。
今では夢の概念は様々であり、観る夢も様々でありますが
夢を観る人の心と身体と魂がどうなっているか
夢を観る人がその命をどう生きているか
これによって夢の内容や解釈が大きく変わっていきます。
欲望や蓄積した感情を夢で現し、現実とのバランスをとることが主になる夢もあれば
神聖で高貴な象徴の夢や、たくさんの人の力になるようなビジョンを授かることもあります。
夢という概念は一人ひとりの人生の数だけ概念があり、人生が成熟していくにつれて解釈が如何様にも広がる壮大な贈り物なのです。
SADIA
参考文献 古代人と夢 西郷信綱 夢判断の書 アルテミドロス 夢分析の手引き E・Aガセイル アリストテレス全集 アリストテレス